バイエルン・ミュンヘン所属のMFアレイクシス・ビダル。来夏の移籍市場でクラブを退団する可能性が報じられた。
今季、丁重な形でシーズンを迎えたバイエルンは、成績不振を理由にカルロ・アンチェロッティ元監督を解任。
後任に、ユップ・ハインケス監督の就任後、本来のパフォーマンスを取り戻すことに成功。
そもそも脈々と受け継がれてきたバイエルンの伝統を一変させたのが、ジョゼップ・グアルディオラ元監督だ。
革新的なスタイルをチームにもたらし、就任3シーズンでリーグ3連覇を成し遂げるなど結果を残し続けてきた。
だが、グアルディオラ元監督が就任した時点で、バイエルンは疲弊化し続けていたのかもしれない。
ハインケス監督との契約延長の可能性が伝えられている現状だが、同指揮官は可能性を完全に否定し次のようなコメントを残した。
「 バイエルンのようなクラブはスター選手を大金で獲得する必要も理解できる。しかし、バイエルンのようなクラブこそ、トップレベルでプレーできるような才能のある選手を時間をかけて育てないといけないんだよ 」
「 RBライプツィヒのティモ・ヴェルナーのような選手は、本来なら数年前にバイエルンが獲得しなければならない選手だ。彼はバイエルンでも多くのことを学習できたはずだ 」
昨季まで中盤のファイターとして君臨し続けてきたビダルは、来夏の移籍市場で売却を検討され始めているという。
ハインケス監督は、レヴァークーゼンを引きいていた当時からビダルをよく知るが、現在、コンディション調整のミスなどで、パフォーマンスが著しく低下。
これを否定的に捉えているのがハインケス監督の他、カール=ハインツ・ルンメニゲCEO等首脳陣だ。
今夏の移籍市場でインテルが5700万ユーロの移籍金を準備して獲得に動いたことがあり、未だ市場では高く評価されている。
健全経営に趣を置き、主にドイツ国内の実力者を獲得し続けてきたバイエルン。
これまで優秀な選手を輩出し続けてきたバイエルンだが、現在スタメンを務める選手の中でダビド・アラバ以降、主力を務める選手が現れてない。
移籍金の高騰もあり思うような戦力補強が行われていない現状を危惧しているのがルンメニゲCEO。
クラブの方針を原点回帰する一環の動きとしてビダルを売却し、下部組織から選手を育て上げつつ、ドイツ国内の実力者を補強し続けていくことで、欧州での競争力を取り戻そうとしているようだ。