チェルシー所属のMFエデン・アザール。レアル・マドリー移籍が未だに合意に至らない理由。
フロレンティーノ・ペレス会長が、スペインサッカー協会と仲違いする形で招聘を断行したロペテギ監督は、想像以上の足かせ?https://t.co/93nTTFvL8s— 海外サッカー移籍情報 (@soccer_Infor) July 29, 2018
レアル・マドリーが、チェルシー所属のMFエデン・アザール獲得に本腰を入れているのは周知の事実だ。
クリスティアーノ・ロナウドがユヴェントスへ移籍し、アザール自信がマドリー移籍を示唆するコメントを残したことで、両者は急速に歩み寄るものだと思われてきた。
順調に進んでいたかと見られていた移籍交渉だが、未だ契約合意に達していたない。
大きなネックとなっているのが、チェルシーが要求する推定2億ポンドと言う破格の移籍金だ。
無論、マドリーはこの条件を快く思ってはいない。
マドリーの当初の予定では、1億5000万ポンド程度の移籍金で交渉をまとめ上げるプランを掲げていた。
両クラブ間のファーストコンタクトでチェルシーは、マドリー側のオファーを拒否。
オファーの増額を決断するか、新たなターゲットへ変更を強いられるかに注目されている。
ここでペレス会長に助言を出したのがフレン・ロペテギ監督の存在だ。
ロペテギ監督の思惑は、これまで絶対的エースとして君臨してきたC・ロナウドの退団は、クラブにとって大いな転換期であることを理解。
そして、前任のジネディーヌ・ジダン元監督が世代交代を遅らせ、新たな核となる戦力の補強をことごとく見送り続けてきたこと。
マルコ・アセンシオやルーカス・バスケスといった逸材の成長は心踊ることであるが、C・ロナウド退団の穴を埋めきるだけのパフォーマンスを見せていない。
将来有望の選手を軸に据えて戦うと言う選択肢もありだが、向こう数年間は茨の道を歩まなければならない状況が続き、内容と結果を求められるマドリーのサッカーでロペテギ監督政権が継続する保証は全くない。
ロペテギ監督は、今後チームの中心選手にMFイスコを加えることを明言しているが、C・ロナウドの代役と言う位置付けであれば、大反対だ。
前任と比較しても全ての面でパフォーマンスはおとり、唯一競い合えるとすればテクニックくらい。
今夏に獲得できる人材はさほど多くないのが現状。
ターゲットとしていたトッテナム所属のFWハリー・ケイン、パリ・サンジェルマン所属のFWネイマール、FWキリアン・ムバッペといったビッグネーム獲得は事実上困難な状況に。
ここでもジダン元監督の呪縛から逃れられないマーケット過ごさなければならない現状を考えると…
現スカッドでも1シーズンを戦い抜くだけのスカッドは準備されているが、いわば中古品。
ロペテギ監督の思惑は何一つ汲み取られていない現状であり、マンネリ化が漂い始めたロッカールーム内に新しい風を拭き入れることは必須だろう。
ロペテギ監督は、一度戦力補強指針についてフロレンティーノ・ペレス会長等首脳陣と会合の場を設ける必要があると考える。
ジダン前監督が成し遂げがCL3連敗は輝かしいものだ。
結果だけ見ると、欧州随一の指揮官であることは証明した形であるが、ジダンは次のシーズンに向けたチーム強化を完全に置き去りにしCL3連覇という偉業を成し遂げただけ。
そのツケを支払うよう要求されているのがロペテギ監督なのだ。
だが、そのロペテギ監督も補強見送りのツケを更に見送るという愚行に手を染める勢いだ。
フロレンティーノ・ペレス政権発足後( 第1次、第2次通算 )でここまで苦しいマーケットを過ごしている姿を見たことがない。
覇気溢れる立ち回りと、圧倒的なクラブのブランド、資金力、そしてペレス会長の交渉能力術で常に“ ウルトラC ”をかましてきた。
ネイマールやムバッペが獲得できない今、マドリーのトップターゲットはアザールのみだ。
ペレス会長は、水面下で交渉を進めるものの、最終的にはチェルシーの“ 言い値 ”で手を打つのではないかという雰囲気が流れているのも事実。
確かに2億ユーロの資金は高額で簡単に手が出せるだけのオファーではないものの、マドリーなら可能のはずだ。
現場総責任者ロペテギ監督が、アザール獲得に巨額の投資を行うのであれば、他のセクションにその予算を分配すべきという考えがある。
ロペテギ監督は、ジダン政権でチームの平均年齢が飛躍的に高まった現状に危機感を感じているのかもしれない。
首尾よくC・ロナウドがユヴェントスへ移籍したで、平均年齢の大幅な下落はあったものの、まだまだ高い。
これから働き盛りのアザールは申し分ない理想的な選手だが、ロペテギ監督は、もしかしたらボルシア・ドルトムント所属のMFクリスティアン・プリシッチ獲得に本腰を入れようとしているのかもしれない。
潜在的なポテンシャルは他の選手を圧倒するだけの能力を秘めている。
あとは、環境次第といったところだろうか。
ボルシア・ドルトムントでその片鱗を見せはじめていることなどから考えると、より高いレベルで戦うことで飛躍的な成長を遂げる可能性も十分に考えられる。
さらに、プリシッチ獲得はアザール獲得に必要な移籍金の約半額程度の負担で終わる。
それでも推定1億ユーロ程度の捻出は必須だが、アザールの2億ポンドを考えると…
最終決定者は、ロペテギ監督ではなくペレス会長だ。
指揮官も、マドリー監督就任時にペレス会長独断の戦力補強のリスクは把握しているはずであり、マーケット閉幕まで今後ペレス会長がどのような動きを見せることとなるのか注目が集まりそうだ。