ヴァラン、マドリーに対しトランスファーリクエスト提出へ、今夏の移籍はいよいよ実現か?

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 レアル・マドリー所属のDFラファエル・ヴァラン。先日、マドリー退団を示唆するコメントを残したが、選手がついに実力行使に動いた。

 

 

 

 

 報道によると、ヴァランはクラブ側に対しトランスファーリクエストを提出したという。
 これを受けたクラブ側は、無論慰留に向け全力を注ぐことになるだろう。

 

 2011年夏にランスからマドリーへ加入していこう、8シーズンにわたりマドリーの最終ラインを支えてきた選手だ。
 年齢も25歳とまだ若く、これからがサッカー人生において最も充実した時間を過ごすことができる。

 

 だが、ヴァランはマドリーでは大きな達成感を覚えている。
 リーグ優勝、チャンピオンズリーグ3連覇、スーパーカップ、コパ・デル・レイ、UEFAスーパーカップ制覇、そしてクラブ・ワールドカップ優勝も経験。

 

 クラブで勝ち得るタイトルをほぼ総なめしている現状にあり、新たなモチベーションを見いだすことが困難な状況に選手はあるのかもしれない。

 

 一説によると、ヴァランは新たな挑戦を求め環境を変えることを希望しているという。
 ただ、世界屈指のCBへの成長が期待されていたヴァランだが、マドリー入団以降成長は大きく鈍化。

 

 ジネディーヌ・ジダン監督が、当時アシスタントを務めていた際に見つけ出したダイヤの原石であるヴァラン。
 ヴァランを高く評価するジダン監督は、無論ヴァラン移籍は否定的な考えのはずだ。

 

 クラブ首脳陣も説得に当たると見られているが、去就のカギを握るのは間違いなくジダン監督だろう。
 あとは、ヴァランの胸中がどこまで固い決心で固められているかだ。

 

 近年、シーズン中に大きく批判されるシーンが散見されるようになってきたヴァラン。
 単純に成長の鈍化かな?と考えていたが、フランス代表では見違えるほどのパフォーマンスを披露する。

 

 そう、クラブと代表では全く別人のプレーを披露するのがヴァランという存在だ。
 それを考えると、やはり周囲の環境が整っていないのではないかというのが見解だ。

 

 まず、なによりもヴァランの評価を大きく下げる要因となっているのが、セルヒオ・ラモスの自由奔放なプレースタイルだ。
 30歳を超え、後輩への指導やキャプテンとして手本となるべきプレーを確立する必要があるが、それができていない。

 

 ルール化された戦術の中で、ポジションを守らず失点を度々許してしまうシーンが多い。
 ヴァランも、S・ラモスの思いつきのプレーに対応しきれずにいるシーンもあり、ポジション取りに迷いを感じているところが多々ある。

 

 マドリーでのヴァランの評価を著しく下げているのは、縦横無人な振る舞いを続けるキャプテンの存在が大きい。
 その上、ピッチ外やクラブフロントの決定にまで口を出す始末で、もう害悪以上の何物でもない存在に。

 

 S・ラモスは、ファビオ・カンナヴァーロ氏や現在FCポルトに在籍するペペ氏が在籍していた当初、試合中でもよく指導を受けていた印象がある。
 ピッチ内での良き伝統は継続していくべきであるが、ヴァランへ指導しているシーンを見ることはほとんどない。

 

 事実上の、孤立無援状態に追いやられ、小さなミスでもファンから罵倒される現状にあるヴァランだけに、新たな挑戦を求める決断は理解できる。

 

 ただ、個人的にはヴァランには残留という選択肢を取って欲しいと思っている。
 まだまだ成長する選手であるし、もしかしたら世界屈指のレベルにまで成長する可能性もある。

 

 パートナーさえ良ければ…

 

 マドリーが真っ先に売却しなければならないのは、セルヒオ・ラモスだ。
 発言力が強いのはキャプテンだから仕方のない話だが、監督人事や戦力補強についても口出しし多くのことに関与しようとする姿勢は、選手としてあってはならないものだと考える。

 

 今季前半戦、低調なパフォーマンスに終始し、フレン・ロペテギ元監督が解任された際、後任候補にリストアップされたのが元チェルシーのアントニオ・コンテ氏であった。

 

 クラブ幹部とコンテ氏との交渉は順調に進んでいたようだが、S・ラモスの『 練習がキツイから嫌だ 』の鶴の一声で交渉は破談。( 実際には、もっと発言はあったはずだが )
 キャプテンといえど、指揮官決定に関与するほどの力を有してはクラブが成り立たなくなるのは当たり前だ。

 

 後任に決定したサンティアゴ・ソラーリ前監督が成績不振で解任された際、後任にリストアップされたジョゼ・モウリーニョ氏指揮官就任説も、首脳陣へいち早く動き招聘の動きを止めるべく声高らかに宣言。

 

 最終的に、S・ラモスが敬愛するジダン監督が現場復帰となったわけだが。
 そして、最後のきわめつけは成績不振の真っ只中にペレス会長が激励に訪れた際に同選手が言い放った、

 

「 クラブの運営方法に問題がある 」

 

 この発言で、ペレス会長がS・ラモスの放出を決断することに。
 のちに、ジダン監督就任で関係性は快方に向かっているとのことだが、間違いなく火種は残っている。

 

 話は大きく脱線したが、マドリーはヴァランを出来るだけ長く引き留めることだろう。
 ヴァラン売却の選択肢があるなら、S・ラモスを早々に売却してビッグネームを引き抜いてくることが理想的な選択だ。

 

 噂されるナポリ所属のDFカリドゥ・クリバリは適任。
 あと、面白そうなのはインテルで急成長したDFミラン・シュクリニアルあたりは斗出した能力はないがハイレベルで全てがまとまった完成度の高い選手であることだ。

 

 来季以降、S・ラモス残留なら序列を3番手に降格させ、ヴァランを中心に最終ラインを構築することが理想。
 本来の実力を発揮できれば、マドリーの最終ラインはさらに強固なものに生まれ変われるだろう。

 

 何より、ビッグマッチでの不用意な失点を防ぐことができるのは。
 余談が多くなったが、マドリーとヴァランの現行契約は2022年まで締結し、契約解除金も2億ユーロに設定されている。

 

 無論、満額での取引は考えにくいが、他クラブからの最初の接触があった時点で、マドリーがどこまで本気を出してヴァランをクラブにとどめておこうと考えているのかがわかるはずだ。

 

 クラブに対し、トランスファーリクエストを提出してまで移籍を志願するヴァラン。
 選手としてさらなる栄光をひた走るなら、向こう2年でチームの戦力が一新するマドリーで新たな挑戦を続けることの方が得策ではないかと考えるのだが果たして。

 

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