マンチェスター・ユナイテッド所属のMFフアン・マタ。同選手に対し中国スーパーリーグのあるクラブから週給37万5000ポンドという破格のオファーが届いていたことが明らかとなった。
マタとユナイテッドの現行契約は2018年まで締結。
かつてチェルシー時代、ジョゼ・モウリーニョ監督に冷遇され、ユナイテッドへ新天地を求めたマタ。
昨年夏に新監督に就任したモウリーニョ監督の下で出場機会の確保が難しいとされてきたが、ライバルとなるMFヘンリク・ムヒタリアンのパフォーマンスが安定しないこともあり、右サイドでスタメンを確保。
今季、リーグ第8節を終えた時点で、7試合に出場するなどチームの好調を牽引する働きを見せている。
中国からの関心をよそにユナイテッド関係者は、マタの去就について次の通り説明。
「 フアンは中国移籍に関して巨額のオファーを受けている。彼らは先月代理人と交渉をお保つためにマンチェスターをもう本位sていた 」
「彼はここでの未来を見ている。残留する決心がついている。クラブは夏にフリーで出すつもりはない。彼の父親が代理人だが、長期契約を求めている 」
中国から届いたオファーは、選手が現在受け取るサラリーの約2倍の額となる。
だが、マタの心を揺さぶるだけのオファーではなかったようだ。
なにより、ロシア・ワールドカップ出場に向け大事なシーズンであり、サッカー後進国となる中国へ新天地を求めることは非常にリスクが高い。
ベテランの域に差しかかりつつあるマタだが、まだまだトップフォームで戦うことは可能だろう。
ユナイテッドの補強指針は、高さと強さ、そしてスピードの3拍子揃った選手獲得が必須だが、マタはフィジカル的に劣る部分がある。
だが、そのぶん試合展開を読む戦術眼と確かな足元の技術が備わっている。
これまで守備に趣を置きチームを構築し続けてきたモウリーニョ監督だが、ユナイテッドが持つ攻撃の哲学を鑑みて、自身のキャリアにはない攻撃型のチームを構築しようとしているのが現状だ。
ロシア・ワールドカップでスペイン代表に召集されるためには、このままユナイテッドでアピールし続けるしか方法はない。
ユナイテッド側も、今季終了後にマタという逸材をフリートランスファーで放出することは視野に入れておらず、モウリーニョ監督と調整の上、新契約を選手側に提示するのではないかと見られている。
最近は、中国サッカー連盟が外国人選手獲得に伴う特別なルールを導入したため、例年の“ 爆買い ”は鳴りを潜めたが、ピンポイントでビッグネーム釣りは諦めておらず、今冬のマーケットでの動きに大きな注目が集まることとなりそうだ。