パリSG、エムバペと契約延長を発表!2025年までの新契約締結で合意

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 パリ・サンジェルマンが、今夏の去就が注目されていたFWキリアン・エムバペと新契約を締結したことを発表した。
 パリSGとエムバペは、新たに2025年までの契約延長で合意。

 

 今夏の移籍市場でレアル・マドリー移籍が既定路線として報じられてきたエムバペだが、発表目前にしての心変わりに大きな歓喜と落胆の声が上がった。
 発表は、今季リーグ・アン最終節となるメス戦の試合前に行われた。

 

 この発表には、ピッチにナセル・アル・ケラフィ会長と共に現れたエムバペは、熱狂的なホームサポーターの前でクラブ残留を声高に宣言した。

 

「 パリ・サンジェルマンとの契約を延長することを発表すると共に、もちろん喜びを感じているよ。最高レベルのパフォーマンスを発揮するために必要なものを全て提供してくれるこのクラブで、これからも成長し続けられると確信している。また、自分が生まれ、成長し、名前を刻んだ国であるフランスでプレーし続けられることを嬉しく思うよ 」

 

「 ナセル・アル・ケラフィ会長からの信頼、理解、忍耐に感謝したい。また、フランス国内および世界中のパフィ・サンジェルマンのファンの皆さん、特にここ数ヶ月間のサポートに感謝したいと思う。一緒に、肩を並べて、野心的に、パリで魔法をかけよう 」

 

 数週間前まで、事実上マドリー移籍が決定的とされてきたエムバペ。
 パリSGとの契約延長は急転直下といった出来事で、正式発表されるまではファン、クラブ関係者等々、誰も想像すらしていなかったのかもしれない。

 

 なお、今回伝えられたパリSGとエムバペの契約内容は、1選手が受け取る条件を大幅に超えたものであると付け加えておく。
 エムバペは、パリSGから金銭面では年俸5000万ユーロ、ボーナス1億30000万ユーロ、肖像権100%という条件のオファーを受けた上に、SD人事、監督人事、選手獲得などチーム運営についての権限も与えられることになるという。

 

 今回、パリSGとエムバペが締結した契約期間は3年。
 2年後には去就に関する話題が聞こえ始めてくるタイミングとなるが、マドリー入団の可能性は限りなく”ゼロ”に近いものとなったと言っていいだろう。

 

 ポジティブに考えれば、ワールドカップ・カタール大会が終了する来年夏に取引の可能性が残されているが、現時点では不透明。
 エムバペの交渉で、水面下にマドリーとパリSGの間で行われたクラブ間交渉でどこまで話し合われたかが交渉の鍵となる。

 

 とはいえ、移籍交渉の定説を鑑みれば、世界屈指の伝統と歴史を誇るマドリーが好条件を引き出すための”ダシ”に使われたことを快く思っていないことは間違いない。
 フロレンティーノ・ペレス氏が会長職に在籍し続ける限りエムバペ獲得交渉に乗り出す可能性は低い。

 

 交渉を行うとしても、現行契約が満了する3年後となり、今夏の獲得に向け提示した条件を大きく下回る条件を提示することも考えられる。
 いずれにしてもエムバペが将来マドリーと移籍交渉を行う可能性はゼロではないが、極めて難しい交渉になることは間違いない。

 

 そして、最後に思うことを一言。
 パリSGとエムバペの契約延長。

 

「 パリ・サンジェルマンにとって終わりの始まりであり、エムバペにとっても終わりの始まりであると強く思う。」

 

 大きな波は2022年に開催予定のワールドカップ・カタール大会後にやってくると予想している。
 カタール投資庁がパリ・サンジェルマンを買収したのも、ワールドカップ誘致に向けた一つの動き。

 

 その大イベントも2022年内に終了すれば、PRに向けた巨額の投資は不必要となる。
 個人的にはカタール側が急速にサッカー熱が冷めるのではないかと考えている。

 

 さすがに2023年以降に、即クラブ売却とはならないと予測はするが、買収以降現在に至るまでの熱量でクラブ運営を行なっていけるかどうかはわからない。

 

 そして、エムバペにとっても同じことが言える。
 クラブ人事に自分の意見を通せることになったことで、ロッカールーム内には間違いなく軋轢が生まれる。

 

 SDや監督はエムバペの顔色を伺いながらクラブ運営を行なっていかなければならない。
 イメージが掴みにくいが、FWリオネル・メッシがバルセロナに在籍していた当時を思い返していただければわかりやすいだろう。

 

 メッシがバルセロナを退団する数年前あたりから、選手獲得にはメッシの意向が含まれていたという声も耳にしたことがある。
 バルセロナの急速な弱体化は、これだけが原因ではないはずだが、一つの要因として考えるのが普通だろう。

 

 同じことがパリSGでも起こり得る可能性は十分に考えられる。
 そして、クラブ内で縦横無尽に活動し他クラブへ新天地を求められるかどうかも、甚だ疑問。

 

 そして、今回のパリSGとエムバペの破格な契約取引は、欧州サッカー界のインフレをさらに加速させることになるだろう。

 

「 パリ・サンジェルマンにとって終わりの始まりであり、エムバペにとっても終わりの始まりであると強く思う。」

 

 数年後のパリSG、エムバペの動きに注目していきたい。

 

 

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